Void

Voidは、モデルの選択肢、ローカル/BYOKワークフロー、およびAIコーディングデータの経路に対する制御を求める開発者のための、オープンソースAI IDEおよびCursorスタイルのVS Codeフォークです。

公式サイト

情報確認日: 2026年6月13日 ·出典を見る

ツール情報

種類
AI エディタ
対応プラットフォーム
macOS, Windows, Linux
無料プラン
対応
オープンソース
対応
独自の API キーを使用
対応
ローカルモデル
対応
Void

概要

適した用途

  • オープンソースのCursorスタイルエディタを求める開発者
  • ローカルLLMやセルフホストモデルの実験を行いたい方
  • VS CodeフォークへのAI機能の組み込みを検討しているチーム
  • プロバイダーを自身で管理できる、プライバシー意識の高い個人開発者
  • サブスクリプションよりもAPIキー持ち込み(BYOK)を好むユーザー

強み

  • クローズドなAI IDEに対するオープンソースの選択肢
  • BYOKやローカルモデルとの親和性が高い
  • 使い慣れたVS Codeベースのワークフロー
  • プロバイダーへの直接接続により、特定のAIバックエンドへの依存を軽減
  • VS Codeフォークを構築するチームにとって有用なリファレンスプロジェクト

制約とトレードオフ

  • ベンダーによる積極的なサポートやSLAを必要とするチーム
  • 成熟したエンタープライズ管理機能を必要とする組織
  • 完全にメンテナンスされた商用AI IDEを求める開発者
  • モデルプロバイダーの設定作業を避けたい非技術的なユーザー
  • アーカイブされたプロジェクトのリスクを許容できない本番環境のチーム
  • オリジナルのGitHubリポジトリが非推奨・アーカイブ済み
  • ベータ段階の製品ゆえの成熟度不足とサポートリスク
  • 管理者向け機能やコンプライアンスパッケージが未整備
  • モデルのセットアップやプロバイダー設定に技術的な知識が必要
  • 継続的なサポートが必要な商用AI IDEを求めるチームには不向き

使い始める

料金と利用上限

無料プランあり

Open Source$0 / 買い切り

エディタのソースコードおよびベータ版のダウンロードは無料。モデルのAPI利用料やホスティング費用はユーザー負担です。

料金確認日: 2026年6月13日 · 利用上限、モデルの料金、サブスクリプションは別々に請求される場合があります。

機能と詳細

AI編集機能

  • タブ補完(オートコンプリート)
  • インライン・クイックエディット
  • 通常・Gather・Agentの各モードを備えたチャットサイドバー
  • Fast ApplyおよびSlow Applyワークフロー

モデルの柔軟性

  • プロバイダーへの直接接続
  • OpenAI互換プロバイダーへの対応
  • ローカルおよびホスト型モデルのサポート
  • カスタムFIMモデルのサポート

コードベース操作

  • ファイルの検索・作成・編集・削除が可能なエージェント
  • エージェントモードでのターミナルアクセス
  • MCP(Model Context Protocol)ツールへのアクセス
  • LLM生成の変更に対するチェックポイント機能

エディタ基盤

  • VS Codeのフォーク版
  • テーマ、キーバインド、設定のワンクリック移行
  • SSHおよびWSLサポート(ベータ版リリースノートによる)
  • VS Codeフォークの実装リファレンスとなるオープンソースコード

Voidが選ばれる理由

Voidの主な特徴は、単にコードエディタにAIチャットを追加しただけではない点にあります。AI IDEのレイヤーを「検証可能」「フォーク可能」「プロバイダーに依存しない」ものにしようとしている点が魅力です。すべてのコーディングリクエストがクローズドなエディタのバックエンドを経由することを好まない開発者にとって、プロバイダーへ直接接続するVoidのアプローチは、導入を検討する重要な動機となります。

このポジショニングにより、Voidはローカルモデルの利用者、AIツール開発者、そしてCursorのようなワークフローがVS Codeのフォーク内でどのように実装されているかを理解したい開発者にとって、特に興味深い存在となっています。その反面、モデルの選択、APIキーの管理、ローカルホスティング、プロジェクトの成熟度の判断など、パッケージ化された商用IDEよりもユーザー側の運用責任が大きくなるというトレードオフがあります。

最も重要な注意点は、メンテナンス状況です。公式サイトでは依然としてベータ版のダウンロードが可能なオープンソースAI IDEとして紹介されていますが、オリジナルのGitHubリポジトリでは、Voidは非推奨であり、アーカイブ済みで、貢献の受け付けも終了していると明記されています。これはツールの有用性を否定するものではありませんが、「日常的に使うエディタとして置き換えるべきか」という問いから、「自分のワークフローにおいて、依然として適切なツールまたはリファレンスであるか」という視点での判断が求められます。

主なワークフロー

Voidの標準的なワークフローは、使い慣れたVS Codeスタイルの環境から始まります。既存のテーマ、キーバインド、設定をそのまま引き継げるため、AIレイヤーを試す前に基本操作を学び直す必要はありません。

AI機能は、クイックアクションと、より深いエージェント機能に分かれています。オートコンプリートは軽量な補完を担い、インライン編集は特定の箇所への変更に便利です。チャットモードは、コードベース全体に関する質問や操作をカバーします。「Gather Mode」は、書き込み権限を与えずにコードベースのコンテキストを取得したい場合に特に有用で、「Agent Mode」はファイルの編集、ターミナル操作、MCPツールの利用を伴うタスク向けに設計されています。

Voidの「Apply(適用)」システムも注目に値します。コードベースのガイドによると、「Fast Apply」は検索・置換スタイルのワークフローであり、「Slow Apply」はファイル全体を書き換えます。実際、この違いは大きなファイルを扱う際に重要になります。モデルにソースファイル全体を再生成させるよりも、特定の箇所を検索・置換する方が、制御しやすく感じられるためです。

向いている用途

Voidは、複数のモデルプロバイダーを使い分ける、実験を重視する開発者に適しています。例えば、計画立案には高性能なホスト型モデルを使い、プライベートなリポジトリの探索にはローカルモデルを、オートコンプリートにはFIM(Fill-In-the-Middle)特化型モデルを使うといった運用が考えられます。Voidのプロバイダーに依存しない設計は、選択肢の限られたツールよりも、こうした柔軟なワークフローを強力にサポートします。

また、学習用のリファレンスとしても有用です。独自のAI開発ツールを構築しているチームは、VoidがReact、Tailwind、AIプロバイダーのロジック、ストリーミング形式の差分表示、モデル設定、VS Codeサービスをどのように統合しているかを確認できます。たとえメインのエディタとして採用しなくても、AIネイティブなVS Codeフォークの仕組みを理解する上で、そのソースコードは価値のある資料となります。

個人開発者にとっては、完成度よりもコントロール性を重視した「自分専用のAIコーディング環境」を構築するのに最適です。チームでの利用については、サポートやアップデートの頻度、セキュリティレビューの責任がチーム自身に及ぶため、より慎重な検討が必要です。

他のツールとの比較

Cursorと比較すると、Voidはよりオープンでカスタマイズ性に優れていますが、洗練度やメンテナンスの継続性では劣ります。導入のしやすさと洗練された体験を求めるならCursorが順当な選択肢となります。ソースの透明性、ローカルモデルの活用、バックエンドの透明性を優先する場合には、Voidが魅力的な選択肢になります。

Windsurfと比較すると、Voidは完成された製品というよりも、AI IDE体験のためのオープンソースフレームワークに近い印象です。Windsurfが統合されたエージェントワークフローに焦点を当てているのに対し、Voidの魅力はモデルのルーティングを制御できることや、実装を研究・フォークできる点にあります。

Continueと比較した場合、最大の違いはエディタの形態です。Continueは既存のIDEに拡張機能としてAIアシスタントを追加しますが、Voidは独立したVS Codeのフォークです。現在のVS Code環境を維持したい開発者はContinueを、AI専用に設計されたオープンソースエディタを求める開発者はVoidを好むでしょう。

推奨される設定

最も安全な構成は、Voidを「BYOK(APIキー持ち込み)」エディタとして扱い、タスクごとにモデルを明示的に選択することです。複雑なリファクタリングや高度な推論には高性能なホスト型モデルを、機密性の高いリポジトリの探索にはローカルモデルを、オートコンプリートの品質が重要な場面ではFIM対応モデルを使用します。

機密プロジェクトにおいては、Ollamaのようなローカルプロバイダーや、セルフホストされたOpenAI互換エンドポイントを利用するのが、Voidのプライバシー重視の姿勢に最も合致した構成です。最高のコーディング品質を求めるなら、最先端のプロバイダーの方が性能は高いですが、各プロバイダーのデータ取り扱い規約は個別に確認する必要があります。

エージェントによる編集を行う際は、チェックポイント機能を活用し、変更を確定する前に差分を確認してください。Voidのモデル選択の柔軟性は強力ですが、AIが生成したコードに伴う一般的なリスク(誤った推測、広範囲な編集、依存関係の変化、ターミナルコマンドの実行など)がなくなるわけではなく、常に人間による確認が必要です。

移行時の注意点

VoidはVS Codeをベースにしているため、特にキーバインドやテーマを設定済みのユーザーにとっては移行のハードルは低いです。大きな課題は、拡張機能の互換性、チームポリシーへの適合、そしてアップデートが継続されるかという信頼性の面です。

Voidをメインのエディタとして検討している開発者は、まず重要度の低いリポジトリでテストすることをお勧めします。本格的に導入する前に、拡張機能の動作、リモート開発、WSLやSSHワークフロー、補完のレイテンシ、モデルのコストなどを検証してください。

オリジナルのリポジトリがアーカイブされているため、活発に活動しているフォーク版がニーズに合うかどうかも確認すべきです。公式サイトには「void-forks」リストが存在しますが、フォークごとに品質、メンテナンス状況、ガバナンス、セキュリティ体制が大きく異なるため、個別に精査する必要があります。

メンテナンス状況とリスク

Voidの紹介には、現在のステータスを明記する必要があります。このプロジェクトは、オープンソースのAI IDEとして、またCursorスタイルのエディタ設計のリファレンスとして依然として重要ですが、オリジナルリポジトリが非推奨である事実は、採用リスクに直結します。

実用的な結論としては、Voidは知っておく価値があり、テストや研究の対象として優れています。特にローカルモデルやBYOKワークフローを好む層に適しています。ただし、メンテナンスされているフォーク版の利用や内部でのサポート体制がない限り、活発に更新されている商用AI IDEの「低リスクな代替品」として紹介すべきではありません。

対応モデルとデータプライバシー

対応モデル

  • Ollama
  • DeepSeek
  • Gemma
  • Llama
  • Qwen
  • Mistral
  • vLLM
  • OpenAI-compatible
  • Claude
  • OpenAI
  • Gemini
  • Grok
  • Gemini 2.5
  • Claude 3.7
  • Grok 3
  • o4-mini
  • Qwen 3

プライバシーとデータの取り扱い

Voidの公式資料によれば、メッセージは独自のバックエンドを経由せずプロバイダーに直接送信され、Void側でユーザーデータを保持することはありません。実際のプライバシー保護は、選択したモデルプロバイダー、ローカルホスト、API設定、およびワークスペースのセキュリティ慣行に依存します。

ガイド、レビュー、トラブル対処

公開済みのガイドはまだありません。上記の公式ドキュメントをご参照ください。

製品の更新情報

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関連コンテンツの更新履歴を見る

代替ツール

出典と確認記録

確認日は当サイトが情報を確認した日です。製品のリリース日は上に別途表示しています。

掲載情報の修正履歴

  1. 公式サイト、ベータ版ダウンロードページ、GitHubリポジトリ、リリース、およびフォークリストを確認。オリジナルのリポジトリが非推奨となりアーカイブされていることを追記しました。